ワールドカップグループリーグE組チェコvsガーナ☆☆☆☆
初戦で圧倒的な中盤の構成力を見せ付けたチェコと、 魅力的なサッカーでイタリア相手に善戦しながらも決定力不足と自らのミスに泣いたガーナ。 死の組の行方を占う意味でも非常に重要な、優勝候補とダークホースによる注目の一戦。
ガーナの積極的なプレスの前にチェコは持ち前の細かなパスを全く繋げない。 全てのプレーがワンテンポ遅れる印象で、焦りから生まれた雑なプレーからピンチを招く。 前線で基点となるKollerがいない事はこんなにも大きいのか。 彼の代役であるLokvencの動き自体はそれほど悪いものではなかったが、 肝心のパスを出す中盤との信頼関係がズタズタだった。 あくまで高い位置でLokvencに当てようともがくチェコの中盤は、 パスが来ないため下がってボールを受けようとするLokvencへボールを渡さない。 徐々にLokvencと中盤の距離が開き出し、彼らの関わり合いが一切無くなってしまう。 個々の選手がボールを保持する時間が長くなり、チームの連動性は完全に失われた。 ハイクオリティ過ぎるが故に、一旦歯車が狂うと崩壊を止められない機械のよう。
守備でも心配な面があった。Ujfalusi退場以降の事はまあ置いておくとして、 DF陣がお互いカバーの意識が強すぎて、せっかく数的優位を築いていても、 自分から勝負を仕掛けられずにズルズルとラインを下げてしまう。 アメリカ戦のように中盤からプレッシャーを与え続ければ問題ないんだろうけど、 今日のようにGalasek(代わったPolakも同様)とDF陣の距離が開きすぎると 途端に弱気になってしまうのはなんとかならんもんか。 まあチェコにとっては今日のガーナのような相手が一番やりにくかったとは思う。 今日の敗戦を引きずらなければ次はまた良い試合が出来ると思う、そう信じたい。
エネルギッシュにフィールドを駆け回るガーナはルーズボールをことごとく拾いまくると、 今日もフィールドを広く使った躍動感のある魅力的なサッカーを展開。 独特のリズム、軽快なパス回し、柔らかなステップ、驚異的な加速、 激しいタックルに、90分間決して足が止まる事が無い圧倒的なスタミナ。
ブラックスターズは優勝候補の一つであるチェコを完全に凌駕していた。 欧州屈指のキーパーCechがいなければあと10点入っていてもおかしくなかった。 自慢の高速パスワークと独特のドリブルは何度もチェコDF陣をズタズタに切り裂き、 まるでオフェンスの練習を見ているのかと見る者を錯覚させた。 幾度と無くスルーパスを通し、幾度と無くオフサイドにかかる。 もったいないイエロー連発とか、こういった 脳味噌がちょこっと足りなそうなところもまた、彼らの魅力。 ダークホースにすぎない彼らが食うべき大物はまだまだいる。 まずは次戦でその資格を得なければならない。
ポルトガルはつまらん試合だったけど、とりあえず決勝進出おめ。 Decoが入るとやっぱり前線のボールの出が違うなぁ。今日は両サイドが調子悪かったな。 イタリア戦はもうホント醜い試合だった。せめて決着くらいは付いて欲しかったな。 後半は似合わんカウンターの応酬になるし、相変わらず試合は荒れてるし、 スカパーデータスタジオではイタリア語講座なんかやっちゃってるし。 DeRossiはこれがあるんだよなぁ。まあでも昔のTottiを思えば我慢できるでしょ。 さすがはベースボールの国アメリカ、9人の方がいい守備出来てんじゃん。
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テーマ:FIFA World Cup 2006 - ジャンル:スポーツ
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